言葉が出なくて辛くて悔しい状況は、言葉が十分に出るワタシには理解し難いものである。
時間があるときに、弟にワタシのSC(歯のお掃除)をしてもらいつつ、言葉の復活を試みているが、闇夜の中を歩くが如くである。
チェアを倒して
「はい お口を開けてください」
「はい 診ますよ」
が言えない。
ワタシが言った通りに言えないの?と聞くと、絞り出そうとするも言えずなのだ。
それならと、先日から絵本の音読をさせることにしたが、果たしてこれが本当に言葉の復活につながるかどうかは神のみぞ知るであろう。実のところ、すでに私の心が折れかけている。文字が文字として認識出来ないことがあることと、接続詞の「は」を「わ」と読むことが理解出来ない場面がある。その他にも意外なことが抜けているのであろう。
さらに治療中に発声するであろうセリフを”ひらがなのみ”と”漢字を含む”で書き記したカードも作り、弟の目につくように、STさんのリハビリ時に使っている机上に置いたが、どう活用すべきか模索中である。
闇世の中を歩いているのは私だけでなく、私をサポートしてくれているパパも同様である。ここ数ヶ月、現実を突きつけられる場面が多く、二人して、先が見えない不安に苛まれている。
温厚なパパと直情型のワタシは良いコンビのはずなのだが、このコンビの終焉はもしかしたら近いのかもしれない。
そんなことを思ってしまうほど、ズタズタな心になっている結婚記念日前日。
這い上がれワタシ!
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