理解。

高次脳機能障害

今朝、診療室に入ると暖かい。
あぁ〜エアコン点けっぱなしだったかと思い、最後のチェックを任せている弟に
「昨日、チェックしたの?」
と問う。
どうやらずっとチェックしていない模様。
チェックすることすら忘れていたのかもしれない。
よくよくToDoリストを見ると、今日の日付のにチェックがされている。
ラストのチェックなのに、ワタシにガツンと言われて、チェックしたのか?
朝にチェックするものじゃないのに……。
ToDoリストに大きく赤字で
『コレはラストにチェックすること!』
と記入しておく。

実は先の土曜日に新しいリハビリを取り入れるべく、お試しで施設に半日行かせた。
どんなことをやったのかは本人に尋ねても、要領を得ずだった。
施設からの報告はあったのだが。
そのお試しをするに当たって、前もっての打ち合わせがあった。
本人の様子や意向の聞き取りなどである。
その意向でも弟は
「歯科医師に戻りたい」
と言う。
それに向かって何をしているのかと言うと、何もしていない。
本人はしていると思い込んでいるのかもしれないが、本当にしていない。
ただただ日々、診療所で下働きをしているだけである。
その下働きも完璧とは言えず、所々ミスがあり、スタッフたちの悩みの種のひとつにもなっている。
どんな仕事にも完璧ということはありえない。
人だもの、ミスはあるよ。
それでもそれをカバーすべく努力をしていく。
そのカバーを自身でしきれないのが高次脳機能障害の厄介なところである。
歯科医師に戻りたいというのは、当たり前の思いだと考える。
しかし歯科医師という仕事をどう捉えているのかが問題なのである。
単なる技術屋ではない。
タービン回して削るだけの仕事ではない。
口腔内は人それぞれである。
機械ではないのだ。
口腔内を見て、どう治療していくか判断する。
そして治療を順次施す。
それができるのか!? なのである。
打ち合わせ当日に、弟にそう問うても答えは返ってこなかった。
サクッと判断ができないと無理なのだ。
それなのに……。

ウツウツ。

実は今回のリハビリのお試しでお邪魔したのは、担当ケアマネージャーさんの施設である。
ケアマネージャーさんからは
「来てもらえれば私ともいっぱい話すことも出来るし、もしかしたら他の道が開けるかもしれない」
とのお言葉をいただいた。
そう『他の道』なのだ。
それしかないんだよ。
と姉ちゃんはずっと考えている。

そんな火曜午後。

しゃん

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白茶たちと楽しい毎日♪ 柑橘系黄色なNEW Kangoo乗り、くも膜下出血で高次脳機能障害となった弟のリハビリに向き合っています。 Sonic ver.m 2002.9.14〜2017.7.8 アスカ 2006.3.28〜2021.3.27 蘭丸 2015.2.7〜 HUALI 2010.6.18〜

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