作話と自信過剰。

作話と自信過剰。

ついに作話が始まった。
患者さんの義歯を一から最後までやったと言うのだ。
医院内に始終いるワタシの記憶には全くないし、スタッフたちに確認しても、そんなことはやってないとの答え。
おふたりの先生方に確かめるべくもないのは明らかだ。
治療ができるとは全く思っていらっしゃらないのですから……。
そして今朝は7時半過ぎにしか診療室へ入ってこれずで、そこから釣り銭勘定して、10分以上たっても院長室へ来ないので、のぞきに行ったら、アポ帳を一生懸命見て、患者さんの名前を思い出そうとしている。
思い出そうにも、実際やっていないのだから、思い出せる訳がないのである。
全面的に否定したが、多分、彼は「意地悪されている」ぐらいにしか思っていないのであろう。

どう舵を切ったらいいのだろうか?
さらに深い迷路に入ってしまった。

とにかく自信過剰をなんとかしたい。
土曜日も洗浄と義歯調整の患者さんをそれぞれ一人ずつ入れてみたが、ベテラン歯科衛生士さんがいるからのアポ取りであって、他のスタッフなら入れないつもりだった。
なのに彼は「自分一人でもできた」とうそぶく。
否、うそぶいているのではないか。
できるんだと思い込んでいるのだ。
まま、ベテラン歯科衛生士さんからも「できたよ!」とポジティブな反応があったのは確かだか、やはりそれは彼女の誘導があってであろう。

なんの力もないワタシが、ここまで走って来れたのは、彼女をはじめ周囲のおかげである。
それは弟にとってもそうなのだ。
それを彼は解っているのだろうか?
解っていないのであれば、とても悲しい。
しかし、これが脳の病気の恐ろしさなのだ。

偏頭痛持ちのワタシも他人事ではない。
もしもの時は延命治療しないでねと、ずっと前からパパには伝えてある。
ちなみに父方の祖母は40代前半で、この世を去った。
脳卒中だった。
チビの頃のワタシは祖母に生写しだった。
ただしちょっとだけ違うのは、祖母ほど太っていないことだ。

脳の病気を甘く見ていたワタシである。
脳が壊れることの恐ろしさ。
これは身近でないと感じないであろう。
幸いにも弟の見た目は普通である。
少し右側に障害は残っていそうだが、さほど感ずる事はない。
歩き方がぎこちないなぁとは思うが、ぐ〜んっと太ってしまったことも一因であると思われる。
しかし、脳は確実に壊れているのだ。
そしてそれをサポートするのには、一筋縄ではいかない。
ましてや自信過剰が周囲のサポートを阻害する。

さてどうすすむ。
今日も一日、少し悩みつつ、笑顔で過ごそう。

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)