ユマニチュードと高次脳機能障害。

ユマニチュードと高次脳機能障害。

某国営放送で『ユマニチュード』を紹介していた。
偶然、パパも私もその番組が気になっていて、ふたりして録画していた。
パパは自宅で、私は弟宅でではあるが。
『ユマニチュード』とは造語らしく、”人間らしさ”もしくは”人間らしさを取り戻す”と日本語訳されており、認知症患者さんへのケア及びコミュニケーションの哲学である。
認知症となったことで社会的な絆を失うことなく、人として、必要とされ、尊敬され、社会に属していることを意識させて、ケアをしていく。
番組を見ていて、パパもワタシも気になっていたのは、ある患者さんが年齢を聞かれて「20歳」と答えた場面である。弟も初期の段階で、医療関係者の方々にそう答えていたことを思い出したのである。あの時に、このケアを少しずつでも実行していれば、もしかしたら予後が違っていたのでは?と思えて仕方がない。ただし、弟の場合は、認知症ではなく、高次脳機能障害である。病状が進行していくのではなく、改善していくべきものである。
ただしこの障害に起因する様々な症状は認知症に似通ったものもある。
そこで考えなければいけないのは、この哲学をどう読み解いて、高次脳機能障害に対応させていくかである。
この哲学の肝は『優しさ』である。
『優しさ』の基準は人それぞれ。もしかしたら『厳しさ』=『優しさ』と捉える人もいるのではないだろうか。ワタシの弟への対応もどちらかというと『厳しさ』=『優しさ』になっている場合が多い。
それが正しいと思って、やっている訳ではないが、ついつい厳しくなってしまうのが本当のところである。これはワタシの性格に依るところが大きいのであるが……。全くもって成長しない人間である。
身内とは思わず、患者さんと思って接することで、この『厳しさ』=『優しさ』はなくなり、本当の意味の『優しさ』に転ずる可能性はある。 それが高次脳機能障害がより良く、そしてより早く改善させる術であれば、そうしよう。

自宅療養となってから丸1年。
先が見えず進んできたワタシに、少しだけ光が見えた気がした。
その光を大きくするか、失くすかはワタシ次第ではあるが……。

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