朝、出勤して、最初に診療室内に入る。
エアコンを点けて、そこここをチェックする。
小型の滅菌器のスイッチが切れていない。
木曜にスイッチを切るのは弟の仕事としてある。
弟を呼び
「コレ」
と指差して、やっていないことを目視させる。
ここで水曜の壊れたレーザー治療器のことを材料屋さんにまた聞いていたことを思い出してしまったワタシ。
久しぶりの落雷となった次第である。
雷を落としたところで何も変わらないのだが……。
「ギャーギャーうるせぇな」
としょっぱなから言う弟。
そうじゃなくて、病前に解っていたレーザー治療器がなおらない事実を、いまだに何度も確認しているってことが問題であることを説く。
果たして弟がそのことを頭の中で理解できているかどうかは不明ではあるが、理解できていないとすれば、それも問題であると突っ込む。
そして周囲の反応も伝える。
響いたであろうか?
響かないのならそれまでである。
それが高次脳機能障害なのだから。
代診の先生方が来られなくなった場合には、商売替えを考えるべきであろう。
弟は口では戻りたいと言うが、何もしていない。
何もしていないってことは、戻るのは無理と考えるべきであろう。
であれば、これ以上はサポートできない。
となれば、やはり先を見据えて、何か始めるべきであろう。
なにせ弟の生活は支えていかねばならないのだから。
うちの本業のみで彼の生活が支えられるかと言うと、無理がある。
そしてワタシの気力体力にも限界がある。
さてさて……。
高次脳機能障害の人を支えている方たちもきっと同じような悩みを抱えていることであろう。
そこをどうしていくか。
どうしているか。
それを聞いてみたいと思う。
そんな金曜朝。
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