ミスが多くなった原因を探る。

ミスが多くなった原因を探る。

「最近、院長(弟)、ミスが多いんですよ」
「今日もスピットンの掃除を昼にしようとしてた」
「滅菌器のダイヤルを逆に回すことが多い」

とスタッフから報告があったのが昨日(月曜日)だった。

朝の時間の使い方を変えて、2週間が経った。
様々なことを自覚させるべく、朝ごはんを一緒に食べつつ、一日のスケジュールを確認する。
その前に2階の居住空間から1階へ降りてくる。
歯科医院裏手の鍵を開ける。
新聞を待合室に置く。
釣り銭の勘定をする。
は12月からずっと変わらずである。
これは時間を守れないこともあるが、なんとか身についた。

もしかしたらスケジュール確認に、力を入れすぎていて、その弊害でミスが多くなっているのではないか?
と思い、昨日、壁に貼るホワイトボードにもなるものを買った。
そして今朝、弟が診療室まで来る前に、院長室の大きな配電盤の扉に貼り、スケジュールを書き込んだ。
その前に目覚まし時計を置き、スケジュールの時間表記と時計を見比べれば、時間の確認ができるようにと配慮した。
さらにいつものようにA4用紙にもスケジュールを書きこみ、机上に置いた。
しかし、弟はこれらを全く見ないだろう。
きっとワタシの自己満足に違いない。
その証拠に、今日も昼にスピットンの掃除をしようとした。
壁に貼ったスケジュールには『午後の診療終了後に』と記しておいた。
そして口頭でも、昨日の昼に掃除しようとしたことを確認して、午後の診療終了時にやることであると念押しもした。

今日、スピットンの掃除をしようとしたのが、一体何時なのか、朝なのか昼なのか夜なのかも理解していない。
チーフから
「今、何時なんですか? 朝なの? 昼なの? 夜なの?」
と質問されて、ずっと答えられずにいる様を遠目に見ていて、これは本当に難題だと思った。
スケジュールを見て、役立てようと思ってくれるには、何をどうすればいいいのであろうか?
また奥深く潜り込んでしまった感が否めない。

実はスケジュールについては、手を替え品を替え試作している。
それでも身についていかないため、一緒に確認すれば、それなりに身につくのではと思っていたのだが、どうやらそう言うものでもないらしい。

ワタシたちが求めていることが大きすぎるのだろう。

脳の破損がこれほどまでに恐ろしいことだとは、弟の事例に接するまで思ってもみなかった。

高次脳機能障害となった人が、この世の中に何パーセントいるのかは知らないが、周囲の人々の苦労は並大抵ではないであろう。
まだワタシは比較的楽な方だ。
なにせ日常生活のサポートは、ほぼせずで済んでいる。
ただし、この日常生活のサポートをしないことで、やれるべきことを見逃しているのかもしれない。

明日の昼にもスピットンの掃除をしようとするかもしれない。
その時に、どう対処すれば、弟の脳に響くのであろうか?
壮大な実験は続く。

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